モバイル・ファーストのメリット
Luke Wroblewski氏は彼のプレゼンの中で、以下の3つをモバイル・ファーストのメリットとして挙げています。
モバイル・ファーストの3つのメリット
- 新しいビジネスチャンスを生むモバイルへの準備ができる
- モバイルの制約により制作の優先順位がつけやすくなる
- モバイルの革新的な機能を使ってより良い体験を提供できる
1.新しいビジネスチャンスを生むモバイルへの準備ができる
言うまでもなく、これから加速するモバイル端末の普及に備えることはビジネスにとって大きなメリットになります。
2.モバイルの制約により制作の優先順位がつけやすくなる
例えば、モバイルの3G回線にウェブサイトのパフォーマンスを最適化することにより、ブロードバンド回線ではより快適な体験を提供することができます。(昨今ではウェブサイトのパフォーマンスはSEOにも影響します)。また、モバイル端末の限られたスクリーンサイズをターゲットとすることで、ユーザの体験にフォーカスされたコンテンツや機能はデスクトップ・ユーザにもメリットとなるはずです。
3.モバイルの革新的な機能を使ってより良い体験を提供できる
例えば、HTML5の位置情報APIを利用することで、ユーザのいる場所と連携した機能やサービスを提供することが可能になっています。ライブドアのロケタッチ(http://tou.ch)では、すでにこのAPIを利用して位置情報サービスをWebアプリとして提供しています。
http://tou.ch
いつでも、どこでも使えるモバイル端末での体験を想像することで、ユーザの置かれた状況(例、ソファで。友達を待っている時。今すぐ、この場所で。通勤中に。など)をより強く意識しながら制作ができると思います。デスクトップというある意味固定された環境向けには、あまり深く考慮されなかったユーザの「コンテキスト(文脈、前後関係、状況など)」がウェブ制作に取り込まれることで、ユーザにより良い体験を提供できるのではないでしょうか?
引用元 : 渡辺 竜 著 レスポンシブWebデザイン