2014.01.12

レスポンシブWebデザイン - No.12 -       モバイル・ファースト その3

モバイル・ファーストとは

モバイル・ファーストとは、ウェブでのユーザ体験はモバイルを起点に考えるべきであり、そうすることでデスクトップでのユーザ体験にも多くのメリットをもたらすという考え方です。

1.PC向けウェブサイトをモバイルに対応させていた過去

これまでインターネットはデスクトップ端末で閲覧されることがほとんどだったため、情報の提供側もウェブサイトはPC向けに最適化して制作するのが常でした。そして、モバイル版はデスクトップ向けのウェブサイトを対応させることが多かったのではないでしょうか。しかし、近い将来、モバイル端末でのネット閲覧が主流となり、ユーザは携帯端末からウェブサイトを利用することがメインになります。よりよいユーザ体験の提供を考えれば、利用頻度が高くなるモバイルを起点として制作を進めるのが理想です。それが、デスクトップでの体験にも良い影響を与えるとなれば、そうしない理由はありません。

2.モバイルでのユーザ体験を先に考える大きなマインドシフト

今までのウェブサイト制作は、そのほとんどをデスクトップ向けのウェブサイト制作に費やされてきました。ユーザがPCの画面に向かい、1024×768pxの画面でウェブサイトを閲覧することを想定して、ユーザ体験を想像し、コンテンツを作りデザインやレイアウトを考え、ユーザの問題解決のためにウェブサイトを作ってきました。それがタッチインターフェイスを持つモバイル端末で隙間時間やソファーの上で寝転がりながら閲覧されることを想定したウェブ制作にとって代わるのです。「理屈ではわかるけれど、そんなに簡単じゃない。」というのがほとんどのウェブ制作者の方の本音でしょうか?大きなマインドシフトが必要とされるのは確かです。しかし、そのマインドシフトは「できればする」のではなく「しなくてはならない」ものだと思います。できなければ制作側がユーザについていけなくなる。そんな時代は、日本でももうすぐそこまで来ています。

3.どちらがファーストでもない、どっちもファースト

マインドシフトが必要とされるためモバイル・ファーストと唱えられていますが、本来はどちらがファーストでもないのだと思います。デスクトップもモバイルもないと思います。ユーザの体験を中心に考えてウェブサイトを制作する限り、それが何であれウェブサイトを閲覧する端末を想定して「どっちもファースト」で制作を進める必要があるのだと思います。ただ、現状はモバイル・ファーストくらいで考えたほうがバランスが良いということでしょう。

引用元 : 渡辺 竜 著 レスポンシブWebデザイン