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レスポンシブWebデザイン - No.3 -      モバイルの波

モバイルの波

昨今、携帯各社のラインナップはほとんどがスマートフォンになっています。2010年のiPadの登場からタブレット端末市場も急成長し、ユーザはスマホやiPadのようなタブレット端末からも、いつでも、どこからでもウェブサイトにアクセスできるようになっています。そんな中、家や職場といった特定の場所からアクセスすることを想定して作られたデスクトップ向けウェブサイトが、ユーザのネット環境の変化に伴い進化を求められています。

1.インターネットの閲覧がモバイルメインになる日も近い

MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は2013年度上期(2013年4月~2013年9月)の国内携帯電話端末の出荷台数調査結果を発表した。総出荷台数(従来の携帯電話(以下、フィーチャーフォン)及びスマートフォンを含む)は前年同期比19.7%減の1,645万台となった。 これは、2000年度以降の弊社統計調査における半期別出荷台数として、最も少ない2008年度下期(1,608万台)に次いで2番目に少ない出荷台数となる。MM総研では上期出荷台数が低調となった主な原因として、①キャリアによる端末絞り込み戦略の影響、②下期の商戦期を視野に入れた在庫調整――の2点であると分析。下期には再び2,000万台規模に回復すると予測する。 スマートフォン出荷台数は前年同期比14.5%減の1,216万台となり、総出荷台数に占めるスマートフォン出荷台数比率は73.9%(前年同期比4.5ポイント増)に上昇した。

引用元 : 株式会社MM総研2013.10.31ニュースリリースより

最近のネットユーザはネットアクセス環境をモバイルに移行しつつあります。職場ではデスクトップPCからネットにアクセスしますが、家ではiPhoneやiPadでネットにアクセスすることが圧倒的に多くなりました。机に腰を据えて使う必要があるノートPCを開く機会が圧倒的に減っています。たとえば、MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)が行なったオンライン調査によると、スマホ所有者の77.3%がスマホを所有してからネットに使う頻度が高くなったと回答しているそうです。

2.フィーチャーフォンとスマートフォンの大きな違い

ウェブの閲覧においてフィーチャーフォンとスマートフォンの最大の違いはブラウザにあります。スマートフォンにはデスクトップ版と機能的に同等のブラウザが搭載されています。これにより、スマートフォンユーザはデスクトップ向けのウェブサイトを普通に閲覧できるようになりました。ちょっとしたことのように思えるかもしれませんが、これは大きな違いです。フィーチャーフォンではモバイル対応していないウェブサイトが閲覧できなかったために、ユーザは携帯でウェブサイトを見ても使えないという意識が働いてしまうからです。

携帯版のウェブサイトは機能が限定されたものが多く、ユーザの要求が満たされないことが多くありました。結局、欲しい情報はPCサイトに行かないと探せない、結局携帯ではあきらめる。フィーチャーフォンにも「フルブラウザ」が搭載されていますが、表示が遅くレイアウトが崩れてしまうウェブサイトが多く、快適に使えるものではありません。

スマートフォンでウェブサイトが閲覧できるようになって何が起こったのでしょうか?それは、モバイル端末でウェブサイトにアクセスすることが「普通」の行為になったのです。デスクトップ向けのウェブサイトをスマホで見れるのは画面サイズの制約などで困難なところがありますが、それでも、必要な情報を必要なときに取得する手段が生まれたのです。「携帯」が情報を探せる、ユーザの要求を満たせる端末になったのです。

3.スマホで見るデスクトップ向けウェブサイト

デスクトップ版のサイトをスマホで閲覧したことがある方なら体験したことがあると思いますが、使い勝手はあまりよくありません。ズームイン、ズームアウトを繰り返し、ようやく欲しい情報にたどり着いたと思ったら、リンクが小さくて間違ったリンクをタップしてしまったり、バックボタンを一回押したつもりが2つ前のページに飛んでしまったり。フラッシュを使ったウェブサイトは表示されないし、地下鉄の駅でサイトを見ていたら画像が重くてなかなかロードしなくて、電車が発車してしまってページ全体が非表示になってしまった……。フィーチャーフォンと比べれば、デスクトップ向けに作られたウェブサイトが見られるようになっただけでもましかもしれません。しかし、スマホでのデスクトップ向けウェブサイトの閲覧は、ユーザにとって普通に満足できるものではないのが現状です。

4.スマホ【モバイル】対応の必要性

スマホやタブレット端末が普及し、ユーザがそれらの端末でネットを日常的に利用するようになった今、それらモバイル端末にも「最適化」されたウェブサイトが必要になりました。それも早急にです。そして、ウェブ担当者は以下のような悩みを持ち始めました。

そんな中、レスポンシブWebデザインが選択肢の一つとして浮上してきました。

引用元:渡辺 竜 著 レスポンシブWebデザイン

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